





| Vierge puissante, qui seule dans le monde entier avez porte le coup mortel a toutes les helesies, delivrez l'univers chretien enlace dans les filets du demon; | 力ある童貞マリア、この世で唯一、あらゆる異端を滅ぼし給いし御身よ。悪魔の網に絡め取られたるキリスト教世界を解放し給え。 |
| abaissez vos regards sur les ames seduites par les ruses de satan, afin
que, rejetant tout venin de l'heresie, les coeurs egares viennent a resipiscence
et rentrent dans l'unite de la verite catholique, |
サタンの策略により誘惑を受くる人々に目を留め給いて、惑わされたる魂が異端の害毒を退け、悔悛し、カトリックの真理のうちに再び入りてひとつとなるべく計らい給え。 |
| grace a votre intercession pres de Notre-Seigneur Jesus-Christ qui vit
et regne dans les siecles des siecles. Ainsi soit-il. |
世世に生きて統べ給うわれらの主イエズス・キリストの傍(かたわ)らにて、御身が為し給う執り成しによりてこそ、そは可能なれば。アーメン。 |
| . | |
100 jours d'indulgences (Rescrit de Notre Tres Saint Pere le Pape Leon XIII. 19 decembre 1885.) |
100日間の贖宥 (1885年12月19日、教皇レオ13世の教皇答書) |
カニヴェに取り上げられるテーマと図像表現、裏面に書かれる祈りの内容は、多くの場合、そのカニヴェが製作された時代ならではのものです。
本品に描かれた「ウィルゴー・ポテーンス」の図像と、裏面に記された教皇答書の内容も、
カトリック教会の伝統的価値観が近代思想によって脅かされた19世紀の精神状況、社会状況を色濃く反映しています。
レオ13世の前任者であるピウス9世は 1864年12月8日に回勅「クアンタ・クーラ」("QUANTA CURA") を出しています。
「クアンタ・クーラ」には「誤謬表」(SYLLABUS ERRORUM) が含まれており、
この「誤謬表」は自然主義、合理主義、汎神論、高等批評、社会主義、共産主義、信教の自由など、あらゆる近代思想を批判し、「異端」として断罪するものでした。
近代思想に対してカトリック教会が感じてきた脅威が、この「誤謬表」には良く現れています。
また当時は帝国主義の時代であり、各地で戦争が行われていました。
カトリック教会はこれら近代主義や戦争に対抗するため、ノートル=ダム・ド・フランスやノートル=ダム・ド・ラ・ガルドをはじめとする巨大な聖母像を、フランス各地に建設します。
それらはヨハネの黙示録
12章において竜、すなわち教会の敵である悪魔を打ち負かす力強い聖母の姿でした。
このような時代背景に照らして見るとき、ピウス9世の後継者として近代主義と戦う教皇レオ13世が教皇答書を出した際に製作されたカニヴェの聖画として、
「ウィルゴー・ポテーンス」、力ある童貞マリア以上に適したテーマは無いことがわかります。
レオ13世は前任者ピウス9世に比べて格段と進歩的な教皇であるとされています。
しかし教皇に限らずどのような人物を評価する際にも、一枚のラベルで「こういう人である」と説明し尽くすことは決してできません。
なぜならば、ラベルに書かれる言葉は、誰もが共通して使う言葉である限り、普遍的な意味しか表し得ません。
しかるにひとりひとりの生身の人間は「普遍」(ゲネラーリス、ゲネラーリア)ではなく、「特殊」(パルティクラーリス、パルティクラーリア)であり、
本来普遍的な事物のみを表す「言葉」を使って、個々の「特殊」の有りようを完全に表現し尽くすことは、原理的に、絶対に不可能であるからです。
スコラ哲学では、「特殊」である個物、すなわち個々の人なり物なりを知解する(INTELLIGERE 知性で理解する)ことはできないと考えます。その理由は次の通りです。
すなわち、言葉が表すのは個々の「特殊」から抽出された共通の性質、抽象的な「普遍」のみです。
しかるに個々の人なり物なりが有する性質、その個物に固有の性質は、数々の「普遍」が部品として単に組み合わさったものではなく、質的一体性を有するものであって、それ自体が「特殊」です。
したがって、個々の具体的な「特殊」に固有の性質を、そのあるがままに言葉で表現することは、決してできません。
「普遍」のみを指し示すというのが、言葉の本性であるからです。
少し哲学的な議論になりましたが、要するに私が言いたいのは、「進歩的な教皇」というような言葉をキーワードにして、レオ13世の思想的立場の全体を理解することはできない、ということです。
「進歩的な教皇」とされるレオ13世といえども、ピウス9世と同様に、カトリック教会の首長として近代主義と戦う立場にありました。
「ウィルゴー・ポテーンス」を描いた表(おもて)面の聖画、レオ13世による裏面の祈り、このいずれの点においても、このカニヴェはまさに19世紀後半にしか製作され得なかった聖品なのです。
最下部にはこのカニヴェの図版番号 (123) があり、版元名と所在地が次のように書かれています。
Lamarche, editeur, rue des Grands-Augustins, 1, Paris ラマルシュ社 パリ、グラン・ザギュスタン通
1番地
本品は130年近く前に製作されたものですが、特筆すべきコンディション上の問題は見当たりません。数箇所に薄いしみがある程度で、ほぼ完璧な保存状態といえます。
精緻なアンティーク銅版画による「力ある童貞」像の美しさが本品の最大の魅力ですが、
美術品としての価値と並んで、19世紀後半当時フランスのカトリック教会を取り巻いていた状況を鏡のように映し出す歴史的資料としても、たいへん貴重な作品です。
カニヴェの価格 19,500円
電話 (078-391-7323) またはメールにてご注文くださいませ。別料金にて額装をご注文いただくことも可能です。
無原罪の御宿りのカニヴェ 商品種別表示インデックスに戻る
カニヴェ、イコン、その他の聖画 一覧表示インデックスに戻る
聖母のカニヴェ 商品種別表示インデックスに移動する
カニヴェ 商品種別表示インデックスに移動する
カニヴェ、イコン、その他の聖画 商品種別表示インデックスに移動する
キリスト教関連品 商品種別表示インデックスに移動する
アンティークアナスタシア ウェブサイトのトップページに移動する