二十世紀中頃にフランスまたはイタリアで製作された聖母のしもべ会のロザリオ。
クラウン(環状部分)は週(連)と週の間に楕円形のメダイを配し、各メダイの片面にはすべてに共通の聖母の図柄を、もう片面にはメダイごとに異なる聖母の悲しみの場面を、それぞれ浮き彫りにしています。
クルシフィクスに相当する部分のメダイには、聖母の七つの悲しみのうちでも最大の悲しみ、すなわちイエズスの受難の場面が再び取り上げられ、十字架上のイエズスと、為すすべも無く嘆く三人のマリアが浮き彫りにされています。聖母マリアはサロメとも呼ばれる姉妹マリアとともに十字架のもとに立ち、愛しい息子イエスを見上げています。マグダラのマリアは十字架に取りすがっています。このメダイのもう一方の面には、七本の剣で心臓を刺し貫かれた聖母の姿が立体的な浮き彫りによって表現されています。
ビーズは真珠母(しんじゅも、マザー・オヴ・パール)でできており、深みのある輝きを見せています。ビーズの直径は 6.2ミリメートルないし 6.3ミリメートルで、サイズが綺麗に揃っています。
ビーズの破損はありません。金属部分にも錆等の問題は無く、全体的にたいへん良い保存状態です。